GSP報告会「今後の展開に向けて、全員留学を振り返る」を開催しました

2025年8月5日(火)、GSP報告会「今後の展開に向けて、全員留学を振り返る」を開催しました。2017年、神戸大学国際文化学部と発達科学部を再編統合し、国際人間科学部が誕生しました。同時に、グローバル共生社会の実現に貢献する協働型グローバル人材の養成を目的とし、必修科目としてGlobal Studies Program (GSP) が始まりました。そして、2025年度、海外実施GSコースと国内実施GSコースを主軸に新しいGSPが始動します(2025年度以降入学生対象)。節目の年に際して、これまでのGSPの実践と変遷および全員留学の取り組みを振り返り、新たな体制での今後の展望を議論する会を設け、学内外から約35名が参加しました。

まず開会の挨拶として、GSPオフィス室長の辛島理人准教授から開催趣旨の説明がありました。続いて、GSPの立ち上げに大きく関わった西谷拓哉教授が、GSP立ち上げの思い、そして初年度からコロナ禍にいたるまでの苦労や課題を報告し、成熟期を迎えてGSPの変わるべきものと変わらずにあるべきものを問いかけました。GSPオフィスからは3名のコーディネーター教員が登壇し、GSP履修学生におけるグローバルイシューに関する意識の変化に関する考察と、国内研修と交換留学におけるフィールド学修の実践について発表しました。学科教育とGSPの関わりについては、GSP立ち上げ当初から変遷を見守り、現在もGSP個別プログラムを担当する2名の教員から実践報告と提言がありました。グローバル文化学科の井上弘貴教授はこれまでの海外派遣の実績を踏まえて、留学生と学部生の国際共修の拡充や大学院教育との接続等、GSPの枠組みに収まらない様々なステークホルダーとの連携を提言しました。環境共生学科の太田和宏教授は東南アジアを中心に海外でのスタディツアーを数多く実施した経験に基づき、GSP以降の学生の変化を多様な側面から報告しました。そして、GSPでの経験を通して、海外で挑戦しようとする学生の意欲が高まる点を評価し、学生の挑戦を学部として支える体制づくりの重要性を指摘しました。最後に、GSPオフィス副室長の髙見和至教授が、アウトワード・バウンドの創始者クルト・ハーンの言葉を引用し、GSPにおけるフィールド学修(実体験を通して学ぶこと)の重要性を示唆しました。質疑応答・ディスカッションでは参加者からの質問と登壇者との応答も交えながら、GSPに関する理解と議論を深めました。

(開催案内)https://gsp.fgh.kobe-u.ac.jp/news20250725/