2024/10/31コペンハーゲン大学から現地報告(2024年10月)【デンマーク】

GS留学型(交換)地域:欧州学科:環境共生

留学プログラム

部局間交換留学:コペンハーゲン大学

留学先での授業

私は人文学部に所属し、2つの授業を履修しています。まず “Danish Culture” の授業では、デンマークの文化や歴史について幅広く学んでいます。この授業ではたくさんの校外学習があり、コペンハーゲン市内を散策したり、お城や美術館を訪れたりします。もう1つの “Sustainable Development of Denmark in the World” の授業では、SDGs達成度ランキングが常に上位のデンマークが行っている、持続可能な社会の実現に向けた様々な取り組みについて学んでいます。この授業ではペアワークやグループワークが数多く行われ、デンマークを始め様々な国から来た学生と共に意見交換をすることで、多角的な視点から問題を捉える力を養うことができます。

授業はどれも1コマ当たり2~3時間と非常に長いですが、途中で15分ほどの休憩が入ります。その時間にコーヒーを飲みに行ったり、他の学生とお話をしたりすることで、気分がリフレッシュされ、日本での90分間の講義よりも集中して取り組むことができています。

コペンハーゲンを代表する観光地、Nyhavn。18世紀につくられたカラフルな建物が並ぶ港町。

コペンハーゲンを代表する観光地、 Nyhavn。18世紀につくられたカラフルな建物が並ぶ港町。

フィールド学修

私のフィールド学修のテーマは「持続可能なまちづくりに必要なこととは?~食品ロス削減と食を通した多文化共生を切り口にして~」です。将来地元である島根県を活性化するために高校・大学で関心を持って取り組んだ、食品ロス削減と多文化共生に貢献するための力を留学を通して身につけることを目標としています。

SDGs達成度が世界トップのデンマークは、食品ロス削減のための様々な先駆的取り組みを行っており、人々の生活の中に食品ロス対策が浸透していると考えられます。そんなデンマークで、 “Foodsharing Copenhagen” でのボランティア活動や普段の生活を通して、「食品ロス削減に対する人々の関心を高めるために必要な力」を身につけたいです。

また、高校時代の課題研究で多文化共生のためには多角的な視点から柔軟な解決策を考える必要があると感じたため、留学先大学の強みを活かして、様々な国から来た留学生と交流したり、初対面の人同士が同じテーブルで食事をし、交流するデンマーク発祥の fællesspisning(コミュニティ・キッチン) に参加することで、「食を通して背景の異なる人々と交流する力」を身につけたいと考えています。留学開始から1か月ほどしか経っておらず、現時点では、留学前に企画していた計画の遂行はまだ十分にはできていませんが、ボランティアを11月から開始することができそうなので、この調子で準備を進めていきたいです。

授業で訪れた、スカンディナヴィアで最も大きいルネサンス様式の宮殿。500年以上の歴史がある。

授業で訪れた、スカンディナヴィアで最も大きいルネサンス様式の宮殿。500年以上の歴史がある。

自由時間の過ごし方

デンマークで外食をすると、ランチでも1人あたり2,000円は必要で、非常に高いです。そのため、外食をする代わりに、寮で同じキッチンをシェアしているキッチンメイトたちや、他の留学生の友達と自分たちでご飯を作って食べる小さなパーティーを頻繁に行っています。デンマーク料理や韓国料理、イタリア料理、台湾料理、メキシコ料理など、様々な国の料理を食べることができ、同時にそれらの国の文化などにもついて知ることができ、非常に楽しいです。

また、時間があるときにはよく散歩をしています。デンマークには昔からのレンガ造りの建物はもちろん、全面ガラス張りの近代的な建物や、デザイン大国を体現したかのようなスタイリッシュな建物など、様々な建物があり、それらを見ながら散歩することは非常に楽しいです。

印象に残っていることや楽しかったこと

コペンハーゲン大学では、毎週木曜日の午後に「日本語カフェ」という、日本に興味のある学生と日本人学生とが交流できるイベントが行われています。とても和やかな雰囲気のなか、現地の学生や他の国からの留学生など様々な人と交流ができる、非常に素敵な場です。

そのような場を提供してもらっていることへの感謝の気持ちと、日本の魅力についてもっと知ってもらいたいとの想いから、日本文化体験イベントを10月の後半に行いました。他の日本人留学生と協力し、日本の遊びや日本に関するクイズを行ったり、たこ焼きをはじめとする日本食を提供しました。デンマークには Æbleskiver(エーブルスキワ) という名前の、クリスマスの時期に食べる、リンゴの入ったスイーツがあるのですが、それを作るためのフライパンが、たこ焼き器にそっくりなんです!フライパンの穴の大きさもたこ焼きとほぼ変わらないため、デンマーク人の友人に Æbleskiver用 のフライパンを借りてたこ焼きを作りました。イベントの後半にはたこ焼きを実際に作ってもらったのですが、さすが Æbleskiver を小さい頃から作ってきたデンマーク人、説明をしなくともスイスイとたこ焼きを作っていて、日本人顔負けのクオリティでした。このイベントには50人を超える多くの学生が来てくれ、どのゲームも盛り上がり、たこ焼きやスイートポテトも非常に喜んでもらえて、とても達成感がありました。

日本文化紹介イベントでのたこ焼き作り。デンマークのクリスマスのお菓子“Æbleskiver”のフライパンを用いて作った。

日本文化紹介イベントでのたこ焼き作り。デンマークのクリスマスのお菓子 “Æbleskiver” のフライパンを用いて作った。

山本 初音 YAMAMOTO Hatsune(環境共生学科 2年)