アートによる都市再生と多文化共生プログラム(神戸)(2023年11月、2週間)
神戸市長田区に本拠地を置くNPO法人DANCE BOX(ダンスボックス)にお世話になりながら、「下町芸術祭2023」の運営補助を行いました。屋外会場での会場マネジメントや誘導など、ある企画や舞台の裏側を支える仕事を主に行いました。全国各地から駆けつけてくださった多くのボランティアの方とともに、下町芸術祭の会場となっている長田区の様々な場所に行って、会場の巡回、監視を行いました。この芸術祭を通して、長田の街について多くのことを知ることができ、人々の温かさや芸術に対する市民の熱意を肌で感じることのできる貴重な機会となりました。
これまで自分は楽器の演奏や演奏会の鑑賞ばかりを行ってきたため、いわゆるステージや舞台の外、第三者としてしか関わりがありませんでした。下町芸術祭はアートの展示やパフォーマンスの舞台を裏方として支えられるイベントだと知って、一度裏方に関わる体験をしてみたいと思って参加することにしました。実際に参加してみて、一つの芸術祭を行うにあたって、かなりの人数が必要なこと、会場運営を用いるために様々なアイデアが必要なことがわかりました。下町芸術祭は会場が分散しており、中にはあまり普段は人が来ないような路地の会場もあります。初めて来る人が迷わないように、学生起業団体が中心に作成した地図ソフトの開発という活気的なものがありました。一つの芸術祭を成立させるためには、アーティストだけでなく、それを芸術以外の面で支える人材が不可欠であることを痛感しました。また、下町芸術祭の裏方スタッフはほぼ大半はボランティアで活動されています。この芸術祭のために200人近いボランティアが志願して集まり、いかにこの芸術祭が長田区にとって大切なものか、そして長田に関わる方々がいかに芸術に対して情熱を燃やしているかを感じ取ることができました。裏方の仕事を学生時代に経験できることはきっと人生の財産になると思います。この芸術祭を通して、自分の考え方も変わり、長田の街も大好きになりました。
岩原 大悟 IWAHARA Daigo(発達コミュニティ学科 3年)
※体験談執筆時(2024年4月)の学年を記載しています。