神戸を拠点に社会とアートをつなぐプログラム:C.A.P. (The Conference on Art and Project)(2023年6月〜2023年10月)
2023年6月から8月は、神戸市立海外移住と文化の交流センター内にあるKOBE STUDIO Y3にて行われた子ども向けプロジェクト「まるごと1日アート林間学校」の準備から当日まで、運営サポートとして参加させてもらいました。9月に研修型(海外)グルノーブル・アルプ大学のフランス語研修に参加し、留学から戻った10月以降は六甲ミーツ・アートのお手伝いをしました。夏のアート林間学校では、年齢も性別も職業も全く異なる、ほとんど初対面の参加者たちが、時には教え合って、時にはささやかに褒め合って同じ作品を作り、緩やかな一体感が生まれていく過程が純粋に心地よかったです。六甲ミーツ・アートでも、展示室の規模感や普段は住民の話し合いなどに利用されている場所であるという背景も相まって、展示作品と作者と鑑賞者の心身の距離感が近く、終始穏やかで自由度の高い雰囲気が流れていました。
「まるごと1日アート林間学校」では、C.A.P.メンバーのサポートのもと、個人やグループで工作したり、劇の練習と発表を行ったりしました。アーティストらが参考として提示していたお手本作品を丁寧に模倣する力を持った子、逆にそれにとらわれない形や色合い、材料を用いたり、新しい組み合わせや手法を試したりしている子などさまざまで、豊かな想像力を感じられました。固有色の概念や一般常識が大人ほど身についていないからこそ、柔軟に考えることができるのだろうかと感じ、子どもたちの姿から刺激や学びをえることができました。また、一生懸命に集中する姿や満足のいく作品が作れて嬉しそうに話しかけてくる姿を見ると、こちらも楽しい気分になりました。
C.A.P.メンバーの方と一緒に作業をしたり食事をしたりといった経験を通して、これまでよりもアーティストの方々を身近に感じることができました。アーティストの方と直接お話しするというのは、おそらく私にとって初めての経験でした。ワークショップで参加者と言葉を交わしながら作品を作る様子や、六甲ミーツ・アートの展示にて自分の作品を直接解説する様子、また芸術家というよりひとりの人間としての様子など、様々な面を見ることができたため、芸術家もあくまで私と同じように生きている人間なのだとしっかりと感じました。今回運営側として、また半ば地域の参加者として実際にアートイベントに参加した経験を、卒業研究に向けた大学での学びに活かすことができればと考えています。
※2023年度の「まるごと1日アート林間学校」の様子については、国際人間科学部の学生がまとめた動画もご参照ください。
(発達コミュニティ学科 2年)