2023/11/30ニューヨーク市立大学から現地報告(2023年11月)【アメリカ】

GS留学型(交換)グローバル文化北米

留学プログラム

全学協定交換留学(タイプ2):ニューヨーク市立大学クイーンズ・カレッジ

留学先での授業について

必修は4科目で、学部や専攻を問わずあらゆるジャンルの授業が早い者勝ち形式で履修可能です。例えば自分は主に「比較文学」をテーマとしたディスカッション中心の授業を受けており、学生主体の進行や、生徒と教授との距離感の違いに刺激を受けていますが、中には陶芸などの変わり種もあります。昼休みを除いて開講時間も特に定められておらず、基本的には90分の授業を週に2回ずつ、中には朝8時から開始のものや、1度に3時間の授業をやりきるものもあるため、授業内容や評価方法と合わせて、シラバスを熟読しておくことが求められます。また、シラバスに載っていないこととして、教授のアクセントや字の汚さは完全に運次第の要素です。早めにクラスメイトとの仲を深め、協力し合いましょう。

フィールド学修について

自分の学修テーマは、サブカルチャーに代表される多文化共生社会の在り方を直に体験することです。日常的に行える調査方法がインタビューなので、現状の結果はあくまで個人的な印象に留まりますが、ニューヨークではとにかく多様性が尊重されています。カレッジ内だけでも非常に多くの人種や宗教、価値観を背景に持つ学生同士が交流しており、違いは個性に過ぎません。むしろ彼等は、他者のアイデンティティに対して無関心なのではないかとさえ思えてきます。他にも日本発のサブカルチャーの実態に触れる一環として『コミコン』や『アニメNYC』など大型イベントに参加してきましたが、それらにおいても同じ事が言えるように感じました。根底にあるのは個人、あるいは各コンテンツの実力主義ということでしょうか。

自由時間の過ごし方について

キャンパス内の寮で友人とテレビゲームをしたり、週末には買い物や散歩、マンハッタンで観光をしています。キャンパスからマンハッタンまでは地下鉄とバスで1時間かかる上に、地下鉄の駅の汚さにはまだ慣れませんが、ルームメイトの1人が車を持っており、たまにマンハッタンに加えて他の州までドライブに誘ってもらえるので助かっています。また、定期的に交換留学生向けのイベントがあるのも魅力の1つです。これまでにキャンパスでの歓迎会やMETSの野球観戦、国際連合本部ツアー、セントラル・パークでのピクニックなど、非常に貴重で楽しい経験をさせてもらっています。まだ行けていないのが自由の女神とブロードウェイでの観劇、どちらも本格的に寒くなる前に急がねば、です。

エンパイア・ステート・ビルから南側を撮影したものです。中央右の海沿いに、小さく自由の女神が写っています。

(写真1)エンパイア・ステート・ビルから南側を撮影したものです。中央右の海沿いに、小さく自由の女神が写っています。

印象に残っていることや楽しかったこと

渡航初日、JFK空港からモノレールで大学の最寄駅まで向かう予定だったのですが、モノレールに向かう途中、見知らぬ男性に話しかけられました。彼との世間話の流れで、自分はつい自分の目的地を彼に話してしまいます。すると彼は「その駅までならシャトルバスの方がお得だよ。」と教えてくれました。直前まで飛行機で16時間、初の海外ということもあり、疲れと高揚感で混乱しきっていた自分は、彼にノコノコ従ってついて行きました。すると彼の案内の先には、到底バスとは呼べない銀色のバン。確認する暇も無く、僕と僕の荷物はバンに詰め込まれる形で乗せられました。車内で要求されたのは運賃$1200。絶対に払えないが逃げられる訳も無く、結果持っていた現金$500を全て奪われ、目的地とは全く関係無い場所で降ろされました。決して良い思い出ではありませんが、荷物もカード類も無事なまま無傷で降ろしてもらえたのは幸運でした。また、この体験談をきっかけに友人を作る機会が更に増えたと考えれば、怪我の功名と言えなくもないのかもしれません。

マンハッタンのハロウィンパレードに友人たちと参加した時の写真、右が自分です。仮装には$70かかりました。

(写真2)マンハッタンのハロウィンパレードに友人たちと参加した時の写真、右が自分です。仮装には$70かかりました。

内村 天 UCHIMURA Takashi(グローバル文化学科4年)